就活に役立つ!「会社四季報」使いこなし術【第5回】--多いほど良い? 業界・企業で給料はこんなに違う

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 就活生のみなさんの中でも、アルバイトでおカネを稼いでいる人は少なくないでしょう。アルバイトであっても、仕事選びとおカネの関係は、就職活動の視点と似たようなところがあります。たとえば自分の興味、関心があることを優先して時給は二の次という人と、できるだけ時給の高い仕事で効率的に稼ぎたいと思っている人では、就活における会社選びも違ってきそうです。

年収100万円の差は30年で3000万円の大差に

ちなみに覚えておいてもらいたいのは、年収の違いは生涯に渡るとものすごく大きくなることです。20代で就職して60歳まで働くとすると、少なくとも30年以上となります。年収100万円の差があれば生涯で3000万円、200万円なら6000万円もの給料差となるのです。人が一生に稼ぐおカネ「生涯賃金」の視点はすごく大事です。短期間では小さな差でも、長い目でみれば家が買えるぐらいの差にもなります。

ただ、給料については「多ければ多いほど良い」という考え方を持っている人もいるかもしれませんが、少し見方を変えるとそうでもないケースもあります。たとえば東京と地方都市では物価や地価がずいぶんと違うので、収入が少なくても支出がさらに少なければ、より豊かな生活ができるかもしれないからです。地方企業と東京に本社のある大企業を単純に比較できない面もあるのです。

また、自分にとって関心が薄かったり、肌が合わなさそうな企業を「給料が高いから」という理由で選ぶと、精神衛生上よくなくて後悔することもあるかもしれません。会社選びの際に給料の多寡は重要な要素ですが、絶対ではないということも付け加えておきます。次回は「会社の健全性を測ろう!(仮称)」のタイトルで、再び会社分析の手法を解説します)。

武政 秀明
たけまさ ひであき / Hideaki Takemasa

1998年関西大学総合情報学部卒。国産大手自動車系ディーラーのセールスマン、新聞記者を経て、2005年東洋経済新報社に入社。2010年4月から東洋経済オンライン編集部。東洋経済オンライン副編集長を経て、2018年12月から東洋経済オンライン編集長。2020年5月、過去最高となる月間3億0457万PVを記録。2020年10月から2023年3月まで東洋経済オンライン編集部長。趣味はランニング。フルマラソンのベストタイムは2時間49分11秒(2012年勝田全国マラソン)。

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