ビール不当廉売の疑いで矢面に立つ三菱食品の実状とイオンとの関係

ビール不当廉売の疑いで矢面に立つ三菱食品の実状とイオンとの関係

三菱商事系で食品卸大手の三菱食品が、8月上旬にも公正取引委員会から独占禁止法違反(不当廉売)の疑いで警告を受ける見通しとなった。同社のほか伊藤忠食品、日本酒類販売の食品卸大手3社が、数年前からビール類を原価よりも安い価格でイオンに卸売りしていたとされる問題が発覚。これを受けて三菱食品を含む3社は今月20日付で、公取委から警告の前段階に当たる「事前通知」を受けたもようだ。

三菱食品は公取委から事前通知があったことを認めたものの、原価割れの価格でイオンに納入していたかどうかについては、「正式に警告が出るまでは一切コメントできない」としている。

この問題は、ビール大手が安売り合戦を抑制するために、販売数量に応じて支払う報奨金であるリベートを2005年に廃止した際、反発したイオンが店頭価格を引き上げなかったことから、食品卸3社が原価を下回る価格でビール類をイオンに卸さざるをえなくなったことが発端とされる。「イオン周辺の酒販店が販売価格面で不利な状況に立たされている」との指摘から、公取委が調査を進めてきた。

公取委によれば、「警告」は強制力のない行政指導であり、何らかの処罰が食品卸3社に下されるというわけではない。問題は食品卸3社が警告を受けた後に、イオンとの取引条件が値上げという格好で見直されるかどうかだ。

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