出世したいなら捨てるべき「4つの美徳」 「上に行けない」人は大体勘違いしている
人を選別している、と言えば冷淡に聞こえます。しかし、複数方面からの支持や信頼関係を持つことは、権威を育む基本です。そのため、付き合う人を計算して生きていくことが、社内政治に限らず最初の階段を登る機会になるのです。
最初に決めたことを、守り通していくことは日本社会では美徳とされています。しかし流れの速い現代社会では、決定の要因だった前提が崩れてしまうことも多く、こだわりが過ぎれば、会社にも損失となりかねません。自己流の仕事方法も同じで、通用する時期とそうでない時期は必ずやってきます。
マキアヴェリはよい意味で、君主には風見鶏のような能力が必要だとしています。運命が風向きを変えたとき、その方向に沿って素直に自分を変えていけるかどうか。社内で花形だった部署でさえ、3年後は衰退している可能性がある現代です。流れの速い世界では、うまくいっている人や流行、他社の尻馬に乗るような軽さも求められるのです。
権威という意味では、部下に奢ることはほぼ無意味です。むしろ彼らを厳しく扱い、仕事のできる人間に一日も早く育てるべきです。あなたの現在の仕事を彼らに任せることも出世の道です。管理では、人情主義もむしろマイナスです。新人の遅刻の言い訳を受け入れてやると、次に別の者が遅刻した際にも言い訳を聞いてやらねばなりません。
『君主論』が教える正しい部下の取り扱い方は、マイナス点には厳しく冷酷に対処して、部下がよい実績を挙げたときに「大げさに褒めてやる」ことです。高い実績や成長に評価を与えることは、部下のやる気を高めると同時に、褒めたあなたの権威も高めることになるからです。このような時、少し特別なお店に食事に連れていって奢るならよいでしょう。ほかの部下に「俺も同じようになりたい」と奮起させる効果もあります。
以上4つのポイントは、いずれも「権威」という出世の前段階の力を手に入れる視点から導き出されています。会社内を見渡しても、いい人が出世していないことはザラです。それは彼らが人間味にあふれていても、出世に必要な権威と権力について無知な結果なのです。
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