出世したいなら捨てるべき「4つの美徳」 「上に行けない」人は大体勘違いしている

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ビジネス社会において、仕事ができることは基本です。しかし勘違いしたくないのは、仕事ができることイコール出世とは限らないことです。多くのビジネスパーソンが実感しているように、出世する能力とは仕事ができるという基盤の上に、さらに別のプラスアルファが必要です。

もうひとつのハードルは、特定の仕事で優秀な人物を昇進させると、会社に損失がでると考えられている場合です。技術職や特定のスキルに飛び抜けている人は、その仕事の成果ゆえに人事異動をさせたくないという意図が働くことがあります。

マキアヴェリの『君主論』は、支配者の立場になる方法、支配者となった場合にその地位から転落しないための戦略を扱っています。では具体的に、思うほど出世できない状態を突破するのにはどうしたらいいでしょうか。

出世したい人が捨てるべき4つの美徳とは

「人が現実に生きているのと、人間いかに生きるべきかというのとは、はなはだかけ離れている。だから、人間いかに生きるべきかを見て、現に人が活きている現実の姿を見逃す人間は、自立するどころか、破滅を思い知らされるのが落ちである」(『君主論』第15章より)

 

「そうであるべき」という一般的な美徳は、現実に出世をしている人の行動原理とかけ離れていることがある。マキアヴェリは、表層的な美徳を軽々しく信じている人間は破滅を思い知らされるのがオチだとまで書いています。以下は『君主論』から考える、出世したい現代ビジネスパーソンが捨てるべき4つの美徳です。

① 直属の上司に一途であること

配属先の上司に忠誠を誓うのは、上司が自分も上まで引き上げてくれる器量がある場合に限るべきです。上司は自分のメガネで人を評価するため、多面的にこちらを見てくれることは稀(まれ)です。だからこそ他部署の人たちとも積極的に交流を図り、彼らと信頼関係を結び、会社の全体像やより大きな課題への理解も進めておくことが望ましいのです。

ルイ・ヴィトンの米国法人CEOとなったマーク・ウェバー氏は、駆け出しのアシスタント・デザイナーだったころ、デザイン部門ではなく製造部門の部長からも信頼を得たことが最初の出世につながりました。

人は、自分の権力の輪の中にだけいる人間を軽視する傾向もあります。ところが、別部門のトップからの評価や信頼関係は、上司や周囲があなたに一目置く“権威”を生み出すことにつながるのです。

② 付き合いがよく、人間味があること

なにもないところから権力を手にするには、まず“権威”を身に付けることが重要だと先に説明しました。その意味で「誰と」付き合いがよいかが問題になります。上司や他部署の上司、客先との交際であれば、ぜひ参加をしたいところですが、一方で同僚と毎週飲みに出かけることは、あなたに権威を生みません。

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