しつもん仕事術 松田充弘著
質疑応答が議論や理解を深めるのは誰もが認めるところだ。人気を呼んだ米サンデル教授の白熱教室で、何より有用だったのが「いい質問」だった。それも演習での「気づかせる」ための教授からの問いだ。
本書は、質問には「いい質問」と「悪い質問」があるという。「いい質問」は、それに答えることで、成長・進化のための「気づき」を得ることができるもの。一方の「悪い質問」は答えていくにつれ、物事を冷静にとらえることができなくなり、自分を後ろ向きに追い込んでしまうものだ。
気づき型で自律型の「いい質問」こそが問題解決の「正しい答え」を生む。ビジネスにおいては「指示」を「質問」に変形するだけで相手ががぜんやる気になるケースも少なくないとも。
本書の記述は、ビジネスでの質問の生かし方に比重が置かれているが、大学においてもビジネス界においても「正しい答え」は「いい質問」から生まれることに変わりはないようだ。
日経BP社 1470円
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