医療系に限らず、就職に直結する資格が取得できる大学は実就職率が高い傾向がある。3位の岐阜女子大は管理栄養士などの資格が取れる家政学部と、初等教育学専攻を持つ文化創造学部からなる。
5位の女子栄養大は、栄養学部のみの栄養学教育に関する伝統校であり、毎年、数多くの管理栄養士を輩出している。15年春の第29回管理栄養士国家試験では、合格者数が229人で全大学中トップだった。
就職支援は人数が少ないほど行き渡りやすく、就職率も高くなる傾向にある。そうした中、卒業生が1200人と規模が大きな女子大ながら、実就職率が93・9%で4位に入ったのは昭和女子大。
昭和女子大は卒業生が1000人以上の女子大の中、5年連続で就職率トップをキープしている。アメリカのボストンにある教育施設、昭和ボストンをベースとして早くからグローバル化を推進してきた大学であり、社会人基礎力の養成に繋がるプロジェクト型授業にも力を入れている。こうした社会で求められる能力を養成してきた成果が、高い実就職率となって現れているようだ。
全寮教育の福岡女子大も健闘
グローバル化では、17位の福岡女子大も評価が高い大学だ。1年次に留学生が暮らす国際寮に国内生も入居し、全寮教育を行っている。それにより異文化理解や外国語でのコミュニケーション能力が身に付くのだ。ちなみに、今春の福岡女子大の就職者数上位企業には、社内公用語が英語の楽天グループが入っている。
規模が大きな女子大に話を戻そう。卒業生が1000人以上の女子大で2番目に実就職率が高いのは全体ランキングで8位の日本女子大。今春の就職者数のトップは三菱東京UFJ銀行で、三井住友銀行、りそな銀行、みずほフィナンシャルグループと続いた。
日本女子大は東の女子大御三家(日本女子、東京女子、津田塾)の一つ。その御三家の中で2番目に就職率が高いのは実就職ランキング9位の東京女子大。就職先の上位には、日本女子大と同様にメガバンクを中心とした金融機関が並ぶ。
津田塾大(29位)の就職者数上位企業は、他の2校と異なる。トップはりそなグループだが、ANA、三菱東京UFJ銀行、NECソリューションイノベータ、日本銀行、日立製作所など、ソフトウエア企業や製造業の就職者も多い。数学科や情報科学科といった理系学科の定員が多いことが影響しているようだ。
西の女子大御三家に目を移すと、最も実就職率が高かったのは20 位の京都女子大。就職先の上位は、京都銀行がトップで、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行などが並ぶ。
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