日産自動車のゴーン社長の報酬は9億8700万円。一方で配当性向の引き上げには慎重な姿勢を示す

日産自動車のゴーン社長の報酬は9億8700万円。一方で配当性向の引き上げには慎重な姿勢を示す

2011年度は9億8700万円ーー。6月26日、横浜市のパシフィコ横浜で日産自動車の株主総会が開かれ、ゴーン社長の11年度の役員報酬が明らかになった。10億円の大台には至らなかったが、日本企業の経営者として最高額を維持した。

10年度の同社長の報酬は9億8200万円だった。ゴーン社長は役員報酬について「会社業績、自らの業績、さらに他のグローバル企業との比較などを考慮して決められる」と説明。そのうえで自らの報酬については、米フォードのアラン・ムラリーCEO(最高経営責任者)の2888万ドルなど具体例を出しながら「グローバル他社のCEOの報酬と比較すると、中央値を下回っている」と発言した。日産の資料によると、ほかに独フォルクスワーゲンのマルチン・ヴィンターコーンCEO(2317万ドル)、伊フィアットのセルジオ・マルキオーネCEO(1620万ドル)が、ゴーン社長の報酬(1250万ドル)を上回っている。

一方で、株主への配当金については、従来の方針から変更ないことを改めて示した。同社は昨年発表した中期計画で、配当性向25%を掲げている。今12年度の配当予想は1株あたり25円(会社予想をベースにした配当性向は26.2%)。同社の自動車事業におけるネットキャッシュは11年度末で約6200億円、売上高比約7%に積み上がっており、足元の好調な業績も相まって、市場ではさらなる増配への期待があった。ただ、ゴーン社長は「ネットキャッシュの業界の基準は売上高比12%、日系のトヨタ自動車やホンダは同15%を超えており、キャッシュポジションをさらに改善させる必要がある」(同)と指摘、配当性向の引き上げには慎重な姿勢を示した。
 
 なお、出席株主数1188名を集めた株主総会は質問者数8名、剰余金の処分、新任役員など会社提案の3議案を承認し閉会。所要時間は2時間17分だった。

(並木 厚憲 =東洋経済オンライン)

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