孫正義はラーメン屋を経営しても成功するか 日本株のプロに学ぶ「上がる株の選び方」

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上がる日本株の見つけ方とは?日本株のプロである藤野英人氏は、たとえば「ソフトバンクの孫正義氏はラーメン屋の経営ができるか」と考えるという(撮影:梅谷秀司)

今や、日本株のアクティブ運用(日経平均株価などの市場インデックスを大きく上回る運用成績をあげることを目指す手法)では、「日本一」の呼び声もあるレオス・キャピタルワークスの藤野英人社長兼CIO(最高運用責任者)。その藤野氏が、銘柄選びで最も大切にしていることは何だろうか。個別株が好きな個人投資家なら、誰もが気になることだろう。

抜群の投資効率、約7年で「元本」が約3.2倍に

同社の旗艦ファンドである「ひふみ投信」は、リーマンショック直後に運用をスタートした。設定日は2008年9月30日。2015年10月末時点で7年と1カ月が経過し、この間の運用実績は、TOPIXの騰落率である65.40%を大きく上回る、221.81%を記録。格付投資情報センター(R&I)が選出している「R&Iファンド大賞」は、優秀ファンド賞を4年連続で受賞している。また、藤野氏は「投資バカの思考法」など、多数の示唆に富む著書でも知られる。

だがこのように言うと、さぞや大きなリスクを取ってアグレッシブな運用をしているのだろう、と多くの投資家は思うはずだ。

しかし、ひふみ投信の「シャープレシオ」(投資の効率性を測る重要な指標)は、日経平均株価やTOPIXを上回っている。これは、簡単に言うと、市場平均と比較して、基準価額の上下動が小さく、安定したリターンを積み上げていることを意味する。言うまでもなく、この実績は銘柄選びの妙によってもたらされている。

では、藤野氏が銘柄を選ぶうえで、最も重視しているのは何なのか。

次ページ藤野氏はどんな基準で銘柄を選んでいるのか?
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