アコーディアの委任状争奪戦が、株主総会目前に最終局面、議決権行使助言会社の意見表明も出そろい全面対決模様

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アコーディアの定款では、取締役は10人以内、監査役は5人以内(うち2人は非改選なので、今回の株主総会で選任される監査役は3人)。会社側提案または株主委員会側提案のいずれか一方だけが成立すれば定員面で問題はない。ただ、会社側提案は2号議案(取締役候補)と3号議案(監査役候補)、株主委員会側提案は4号議案(取締役候補)と5号議案(監査役候補)と別々の議案に分かれているうえ、それぞれの議案の中から、この人物だけを除いて賛成という議決権行使も行うことが可能だ。

極端な場合には、会社側候補と株主委員会側候補の多くが過半数の賛成票を得てしまい、定款で定めた定員を超えてしまうこともありうる。
 
 この場合は、賛成票の多い人物から順に定員上限まで“当確”となり、会社側候補と株主委員会側候補が呉越同舟の役員会を構成する、という可能性も絶無ではない。当然ながら、両提案とも過半数を得られず、役員が選任できなくなるケースもありうる。

読めない行方、弁護士立ち会いで投票チェック
 
 また、株主委員会側提案のみが成立した場合、業務執行を行う社内取締役が1人もいないという異例の事態も起こりうる。なお、株主委員会側では、会社側提案の社内取締役候補者のうち、新野氏、服部氏については事実上、賛成を表明している。

なお、会社は今年の株主総会からインターネットによる議決権行使を開始。“ネット投票”自体は以前から準備を進めていたものの、昨年は震災の影響で導入を延期。今回の委任状争奪戦とは無関係に、ようやく導入にこぎ着けたという。総会に出席する株主に対しては、当日、「議決権行使書」と引き換えにマークシート用紙を配布。東京地裁に選任された検査役(弁護士)の立ち会いの下に、1票1票を慎重に遺漏なく数える構えだ。

票読みが難しい株主総会だけに、会社側、株主委員会側の双方とも28日ギリギリまで、機関投資家や個人投資家にどこまで自らの主張を訴えることができるかが成否を握りそうだ。
 
 
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(大滝俊一 =東洋経済オンライン)

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