物価高でもなぜ「一杯240円」で戦うのか?─うどんチェーン社長の逆張り経営論…「俺はお前の苦悩のうどんが食べたい」父の言葉が支える覚悟

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「だけど、オペレーションがまだ磨き込めてないんで、ピークタイムにたくさん売り切ることができない。それで、価格を下げられない。短時間でおいしく提供できるようになれば、たくさん売れるぶん、価格も下げられるんですよ」

「無駄がなくなるとブレもなくなる。まだまだ」

麺そのものがおいしくないといかん

価格に関する考えはよくわかった。では、社長は「うどんのおいしさ」をどう捉えているのだろう。

「うどんはやっぱり、麺そのものがおいしくないといかん」

そう言って、私が店舗でもらってきた割り箸を手に取り、転がしながら話しはじめた。

割り箸を転がしながら説明する澄川社長
(写真:筆者撮影)

「麺の形は、6対4がいいんです。断面が割り箸のような長方形。口のなかに入った時に、上顎に触れたり、歯に触れたり、舌の上に乗っかったり。ツルツル感は舌の上の感触から生まれるんです。それがスープと絡んで、味がまとわりついておいしいと感じる。断面が真四角だと、団子のような食感にしかならない」

6対4の形を安定して出すには、生地の作り方と熟成がカギを握る。製麺機のローラーで生地を伸ばすと、押された分だけ跳ね返ってくる。その加減で麺の形が変わるという。

製麺機
製麺機(写真:筆者撮影)

「冷たい麺はそんなに難しくないんですよ。下手なひとが作ってもおいしいのは、冷や。熱い麺でおいしいものを出すのは難しい。麺とスープの絡み、麺そのもののおいしさが出るのはホットの方なんです」

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