物価高でもなぜ「一杯240円」で戦うのか?─うどんチェーン社長の逆張り経営論…「俺はお前の苦悩のうどんが食べたい」父の言葉が支える覚悟

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ただ、小麦冶そばを常時提供すると、オペレーションが煩雑になる。提供できる数が減り、価格を上げなければならなくなるが、それはできない。

 お客さんの声から生まれた「小麦冶そば」は、年末年始限定で販売されている。

バケツの穴を塞ぐ

今回の取材で社長が何度も口にしていた言葉がある。「まだまだ」だ。

何がまだまだなのか。

「お客さんは毎日離れていくわけですよ。バケツに穴が開いてたら、どんだけ水を入れても出ていく。離れるお客さんより、リピーターや新規のお客さんが増えないと。穴を塞がないと、客数は増えないんです」

バケツは店、水はお客さん。では、穴とは何か。

「毎日のようにクレームがあるわけですよ。いらっしゃいませも言わないとか。お客さんが言ってくれたことは氷山の一角やから、根本的に原因を突き詰めて、そういうことがないようにせないかん。表面的な対応だけしてたら、いつまでたってもひとが成長せん」

店長がスタッフに言い切れる仕組みを整えるのが、会社として取り組むべき課題だと語る。

「ひとに依存するんじゃなくて、仕組みでひとが動いていく。仕組みを改善すれば、ひとの成長速度が速まる。そういうふうに仕組みを作らんといかんと思っています」

自分ひとりでやれることには限界がある。スタッフの力を借りながら取り組んでいると続けた。

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