お前の「苦悩のうどん」が食べたいんだ
低価格を実現するには、オペレーションの磨き込みが必要だ。そしてオペレーションを磨くのは、ひと。社長には、ひとを育てることへの強い想いがある。
小麦冶を立ち上げた頃、当時の社長である父との軋轢を抱えていた。「話もしたくない状態」が続いていたという。
ところがオープン直後、父から店に電話がかかってきた。
「『お前の作ったうどん食わせてくれ』って言うんです。『いや、まだ食べさせられるレベルじゃないから』って断ったら、怒られたんですよ。『のぼせんな』って」
父はこう続けた。
「『俺はお前が苦悩してるうどんを食べたいんだ』って。完成したうどんなんか食いたくない。お前が今、本当に悩んで苦しんで作ってる、そのうどんを食べたいんだって」
その言葉が、胸に刺さった。
「親父も同じような思いをしながらやってきたんだって、その時、初めてわかった。うれしかった。ひとを作るっていうのは、そんな簡単じゃないってことですよ。苦悩しながら本物になっていくのかなって」
静かに続ける。




















無料会員登録はこちら
ログインはこちら