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物価高でもなぜ「一杯240円」で戦うのか?─うどんチェーン社長の逆張り経営論…「俺はお前の苦悩のうどんが食べたい」父の言葉が支える覚悟

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時間が経つと揮発していくので、作りたての方がおいしい。客数は戻ってきてはいるものの、コロナ禍で減ったことで、結果的に新鮮な出汁を提供できるようになったという。

困ったような表情で笑う社長が印象的だった。

澄んだ出汁をお椀に注ぐ様子(写真:筆者撮影)

そば粉ゼロの「そば」

うどん専門店である小麦冶。実は、そば粉を使わない「小麦冶そば」も作っている。 社長もかつては、そばを提供しようと考えていた。しかし、製粉会社との打ち合わせを終えたある日、お客さんからこんな声を聞いた。

「小麦冶さんは、そばを扱ってないから、安心して食べられるんです。普通の店は、そばもやってるから、どんぶりが同じだったりして心配なんです」

そばアレルギーのひとにとって、そばを扱わない店は貴重な存在だった。社長はそばの提供をやめ、代わりにそば粉を一切使わない「小麦冶そば」を開発した。

年末年始のみ限定販売される小麦冶そばの麺を(そば麺150円)試食させてもらった。麺の販売のみで、店内飲食では提供していない。そばの香りも味もしないが、食べている感覚はそばそのもの。麺の色と形がそばだから錯覚しているのだと思う。うどんより麺が細く、ズズッズズッとすすって食べられる(写真:筆者撮影)

単にうどんの麺をそばの形にしたのではなく、小豆の粉やライ麦を使い、見た目や食感がそばのような麺に仕上げている。

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