ハリウッド大作が「朝1回上映」に追いやられるシネコンの異常事態、史上最高興収に沸く日本映画界で起きている《カオス化》の深層

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映画館
メディアコンサルタントが通い慣れたシネコンで感じた変化。その深層を探っていくと、日本映画市場そのものの転換が見えてきた(写真:tantan/PIXTA)

2月2日に配信した記事「邦画アニメのメガヒット連発は“単なる偶然”ではない! 興行収入『史上最高2744億円』の日本映画市場で進行する《劇的すぎる主役交代》の深層」で、2025年の日本映画市場が史上最高の興収を記録し、その原動力がアニメであること、そしてハリウッド映画が日本市場から駆逐されつつあることを書いた。

いま、起きているのは「映画館そのもの」の劇的変化だ。ハリウッドにはもう頼れないと、作品が多様化し始めているのだ。

目に見えて起きている「いつもの映画館」の変化

先週末、私がよく通うシネコンの上映作品リストを見て“異変”に気づいた。アニメ映画『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』やハリウッド映画『クライム101』『ブゴニア』などの新作に加えて、1996年公開のコーエン兄弟の傑作『ファーゴ』の4Kリマスター版が並んでいた。30年前公開の大好きな映画がシネコンのスケジュールに堂々と載っているのはうれしいが、そういえばこの手のリバイバルが増えている。

もっと驚くのは、上映作品の総数だ。多いシネコンでは、吹き替え版などのバージョン違いも含めて、実に38タイトルが上映されている。しかも1日に1回しか上映していない作品が半分もある。

上映スケジュールを子細に見ていくと、さらに不思議な点がいくつかあった。

まず目を引くのが、昨年12月19日に公開されたハリウッド大作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が朝8時半からの上映になっていることだ。世界では10億ドルを超える興収を稼ぎ出した大作が、日本では早朝の1回上映に追いやられている。

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