ハリウッド大作が「朝1回上映」に追いやられるシネコンの異常事態、史上最高興収に沸く日本映画界で起きている《カオス化》の深層
25年は3月と11月を除いて公開本数が毎月10本以上増え、年間で200本近く増えている。すでに数字が出ている今年1月は、なんと月に150本も公開された。

その内訳を、1月に絞って24年と26年で比べてみた。アメリカ以外の国の作品が30本から41本に、リバイバル上映は13本から26本に増えている。それぞれ1.3倍と2倍に膨れ上がった。
フィルマークスが切り開いた「リバイバル市場」
リバイバル上映急増の背景には「Filmarks(フィルマークス)」の取り組みがある。
これは国内最大級の映画レビューサービスで、ユーザーが「見たい」と思っている作品のデータを膨大に蓄積している。この強みを生かし、コロナ禍の21年頃からリバイバル上映事業をスタートさせた。ニーズが事前に把握でき、宣伝もサービス内で行える効率のよさで軌道に乗った。
桜の開花に合わせて『秒速5センチメートル』を上映するなど、作品の世界観と連動したイベント型の上映で話題を呼んでいる。1990年代の名作を上映する「Filmarks 90's」シリーズでは『レオン 完全版』『トレインスポッティング』『ノッティングヒルの恋人』など配信で見られる作品でも、わざわざ映画館に足を運ばせる付加価値を生み出している。私が目にとめた『ファーゴ』もその一環だった。
フィルマークスが切り開いたこの市場に、ほかの配給会社も参入。リバイバル上映は1つのブームから、映画館のレギュラーコンテンツへと定着しつつある。2008年の映画『落下の王国』が4Kリマスターでリバイバルヒットし、興収2億円に達して話題になった。劇場に行ってみたら若い観客でいっぱいで驚いたものだ。
アメリカ以外の国の作品も公開が急増している。韓国映画はもはや定番だが、最近は香港、台湾、インド、インドネシアへと裾野が拡大。ヨーロッパ映画もフランス、スペインから北欧やジョージア、ロシアなどに広がり、実に多様な国々の映画が日本に入ってきている。



















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