意外と知らない? 自分の性格を「正しく知る」方法――心理学者が説く「自己分析の技術」と「自分の性格が悪いと落ち込む人」の傾向

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「自分は性格が悪い」と悩んでいる場合、すでにそれは内在化問題を反映している可能性があります。

しかし、問題はどうして「自分の性格が悪い」と思い込んでしまうかにあるといえるのではないでしょうか。一般的に悪い性格と思われているものも、時と場所が変われば、よい結果を生むこともあります。

悩むのは現実の生活がうまくいっていないからですが、その理由をなぜ自分の性格に求めるのかについて考えてみるといいかもしれません。

「よい性格」「悪い性格」ってある?

そもそも「よい性格」「悪い性格」というものが、研究のなかで明確に規定されているわけではありません。

性格のよしあしは、社会や文化のなかでなんとなくコンセンサスが定まっていくものであり、明るい性格のほうが望ましい社会であれば、その性格は「よい性格」ととらえられるものだと考えるとよいでしょう。

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例えば、アメリカ社会においては対人関係では明るく外向的な性格のほうがよいとされているので、人と会って黙っていると気まずい雰囲気になり、ネガティブな評価をされる傾向があります。

ホームパーティに行って人と話さないでいると、何を考えているかわからないと思われたり、相手からすると自分のことを嫌いなのではないかと受け取られたりする可能性もあります。

アメリカでは昔から「シャイネス」(内気で恥ずかしがり)についての研究がされています。自己主張や社交性が望まれるアメリカ社会のなかで、シャイであることは克服すべき特徴だとされる傾向がありました。

つまり、それぐらいアメリカ社会ではシャイであることが問題視されるのです。

しかし、日本では内気で恥ずかしがりであることはそれほどネガティブな評価にはなりません。それどころか、寡黙な性格は「沈黙は金」といわれていたことさえありました。

これらの例からも「絶対的によい性格」「絶対的に悪い性格」というものがあるというよりも、社会や時代によって変わるものだと考えるほうがよいといえるのです。

小塩 真司 早稲田大学文学学術院教授

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おしお あつし / Atsushi Oshio

1972年、愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。名古屋大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科教育心理学専攻修了。博士(教育心理学)。中部大学准教授などを経て現職。専門はパーソナリティ心理学、発達心理学。著書に『自己愛の青年心理学』(ナカニシヤ出版)、『はじめて学ぶパーソナリティ心理学』(ミネルヴァ書房)、『性格を科学する心理学のはなし』(新曜社)、『性格とは何か―よりよく生きるための心理学』(中公新書)、『「性格が悪い」とはどういうことか―ダークサイドの心理学』(ちくま新書)などがある。

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