「中華料理屋で普通に食べたんです。特別な一杯ではなかったけど、見た目が面白くて。ニラがこれでもかってくらい乗っていて、インパクトがあった」
その瞬間、ラーメン店主としてのスイッチが入った。
「これ、ラーメン屋の技術でちゃんと美味しく作ったら、もっといけるんじゃないかと思ったんですよね」
すぐに定番化したわけではない。まずは4〜5年前、限定メニューとして試験的に出してみた。
「正直、そこまで期待してなかったんです。でも、いつもの限定より明らかに数が出て、感覚的に『これは一過性じゃないな』って思いましたね」
その後、1~2年かけて何度か限定で提供すると、そのたびに、確かな反応が返ってきた。
コロナ後の起爆剤としてニラソバを投入、大爆発
コロナ禍が明け、客足が戻り始めた頃。柳さんは改めて、秋葉原の「百年本舗」で名物メニューを作ろうと考えていた。復活の起爆剤が必要だったのだ。そこで白羽の矢が立ったのが「ニラソバ」だった。こうして24年、ニラソバが定番メニューになる。すると、想定外の出来事が起きた。
「ある日、インスタグラマーの方が来てくれて。次の日から、明らかにニラソバを求めて来るお客さんが増えたんです」
投稿は瞬く間に拡散され、最終的に600万再生まで伸びた。「百年本舗」のニラソバがSNSで広がった理由は、明確だった。提供の最後に、牛脂をかける演出だ。
「ジュッて音がして、一気に牛の香りが立つ。あそこは完全に動画向きですよね」
メニューは、汁あり、汁なし、旨辛の3種類。ニラソバをちゃんと主役にするために、3つの選択肢を作ったのだ。柳さんが特に力を入れたのが、汁なしだ。


















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