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「全財産5000円」のどん底から《世界一の鍛冶屋》に…「このままじゃ人間ダメになる」と安定公務員を捨てた元レスキュー隊員の逆転劇

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庶子さんは、ヨーロッパの鍛冶仲間から「成功してる鍛冶屋の奥さんが一番偉大だ」と言葉をかけられるという。

「鍛冶屋の奥さん同士、話が合うんですよ。みんな大変だから。すぐ仲良くなっちゃう」と庶子さんは笑う。「公務員を辞める時、不安はなかったですか」と尋ねると、あっさりとこう答えた。

「私も楽しく生きたいと思ってるので。まあ、ストイックな人ですよね、この人は」

共に歩み、ヨーロッパへも飛んでいく。庶子さんもまた、冒険者だ。

(写真:筆者撮影)

「全部自分に任せてください」

工房では今日も、コークスの火が赤々と燃えている。火床と金床の間を何度も往復しながら、加成さんは鉄を叩き続ける。

「鍛冶屋ができれば何でもできるんだよ。鉄は硬くて扱うのが難しい。鍛冶屋をしているうちに、木も石も扱えるようになる。壊れた道具も自分で直せる。昔の棟梁と同じ。『全部自分に任せてください』って言えるんだ」

その言葉には、30年以上この道を歩んできた職人の矜持がにじんでいた。

(写真:筆者撮影)

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