「全財産5000円」のどん底から《世界一の鍛冶屋》に…「このままじゃ人間ダメになる」と安定公務員を捨てた元レスキュー隊員の逆転劇
2025年5月、スペイン・バルセロナ近郊のアルペンスで開催された鍛冶屋の国際会議(フォーラム)。技術を切磋琢磨し、交流を深める場に、加成さんは「マスタークラス」の講師として招かれた。同年11月、サグラダ・ファミリアの鉄装飾を手がけるバルセロナの鍛冶職人・エンリックとともに、カタルーニャ地方の聖地・モンセラート修道院に納めるランプを共同制作。このプロジェクトは、現地メディアでも多数取り上げられた。
実は2023年、妻の庶子さんとこの修道院を訪れた際、飾られていたランプに心を動かされ、「いつか自分も、こんなものをつくってみたい」とつぶやいていた。その言葉が、わずか2年で現実になったのだ。
世界大会で「日本人は何を作るんだ」と注目を浴びた職人は、今や「教わる側」から「教える側」へ、そして「共に創る仲間」へ。国境を越えた職人同士の信頼関係が、一つの形になっている。
子どもたちへ“本物のものづくり”を
加成さんの元には、海外から若い鍛冶屋が学びに来る。
「チェコでは子どもがなりたい職業1位が鍛冶屋なんだよ。高校で鉄を学んで、大学でさらに専門的に取り組む。60歳になってもこの仕事で食べてる人は本当に尊敬される。向こうの親は家でそういう話をしてるんだよ。『あの人は自分の力で食べてる、すごい』と」
しかし、日本人の志望者は少ない。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら