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「全財産5000円」のどん底から《世界一の鍛冶屋》に…「このままじゃ人間ダメになる」と安定公務員を捨てた元レスキュー隊員の逆転劇

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「今、若い子がここで仕事を始めれば、20年後には“一人勝ち”できるのになあと思うよ」

かつては日本人の若者も来たものの、3年ほどで辞めていくという。

国際大会で上位に来るような鍛冶屋は、苦労してきた道筋が作り方に出ている。それが、強みだと加成さんは言う。

「途中で失敗しても、『このやり方がある』と変えられる。最初から恵まれた環境にいると、そういう工夫がなかなか生まれにくいんだと思う。周りからはいつも楽しそうに見られてるけど、普段は楽しくないよ。厳しければ厳しいほど、ビールがうまいの」

加成さんはそう言って、照れたように笑った。

「イタリア語でね、こう言うんだ。『人生は冒険だ。解決する問題はない』と」

地元では子ども向けの鍛鉄体験も開催し、技術と文化を次世代へつなぐ活動にも力を入れている。筆者も中学生の息子を連れて参加し、真剣な眼差しで鉄を叩く子どもたちの姿を見た。

「子どもたちにこそ、本物の“ものづくり”を体験してほしいんだ」と、力を込めて語る。

共に歩み「冒険」を続ける夫婦

取材の最後に、飯能市内の築100年の古民家を改装したショールーム「江州屋」を訪ねた。ここは、庶子さんの実家だった場所。加成さんの作品を手に取ることができる。鉄のバラやキャンドルホルダー、フライパンなどの日用品から、手すりや門扉の制作相談まで受けつけている。

江州屋で販売している鉄製のフライパン(写真:筆者撮影)
加成さんが手がけた門扉(写真:加成庶子)

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【「鍛冶屋ができれば何でもできるんだよ」】

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