産後の体に違和感
――吉岡さんは「産後ケア」を日本に浸透させてきた立役者です。今では多くの自治体が産後ケア事業を行っていますが、当時は、その言葉自体が知られていませんでした。
当時、日本には母子健康手帳の公布や乳幼児の健診を受けることなどを定めた母子保健法はありましたが、「産後の体や心はケアすべきもの」という発想が、社会に存在していませんでした。「産んでからは、あとは母親が頑張るもの」という風潮でした。
――そこに違和感を持たれた?
出産したときに実感しました。事前にありとあらゆる知識を仕入れて準備していたのに、それでも、出産後に体のダメージの大きさに驚きました。なぜ、これを事前に教えておいてくれないのか、と。
「出産は全治1カ月のケガと同様」といわれますが、当時は、産後の心身ケアの情報が日本中を探してもなかった。海外でやっと1~2冊、本を見つけたくらいです。


















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