小学生が1カ月に読む本の冊数は平均約12冊。読む前からやる気をなくしている子どもたちに働きかける親のしかけとは
けれど、「そういえばマンガ買ってきた」とポソっと言うものなら、「え、マンガ? 読む」と反応した。しめしめ、である。
興味をそそる“ワナ”をしかける
自分の子ども時代の記憶をたどると、学習マンガといえば『日本の歴史』や『世界の歴史』だった。今より海外が遠い存在で、マンガの中のクレオパトラやヘンリー8世は、見た目も名前も異国の地を思わせて、時空を超えて旅した気分になれた。
もちろん年代や出来事や名前を、それで全部覚えたわけではない。
それでもマンガのおかげで一気に心理的な距離は縮まったし、大人になって旅行をしたときに「あのビクトリア朝の建物か」とか「ローマ時代につくられた道なのか」と、古いアンテナがピピピと反応し、その土地の趣をよりいっそう楽しめた気がする。
そんなちょっとした興味を広げてほしくて、子どもの目の届くリビングの棚の上に、時々学習マンガや比較的絵の多い小学生向け小説などを置くようにしている。個人の本棚とは違うミニ本置き場だ。
これは、ある意味“ワナ”なのだ。
スルーされても当たり前。子どもが興味を持って手に取ってくれたら、しめしめ。ページを開いてくれたら、もう引っかかったも同然。ゲラゲラ笑ったり、没頭して読んでくれたら、もうワナ成功である。
読んでくれないことにがっかりするよりも、そんなゲーム感覚で子どもの興味のありそうな本を、時間のあるときに並べてみている。
学習マンガの一番の効能は、実は「読む習慣」そのものより先に、家庭の会話が増えることかもしれない。
たとえば、夕飯の支度をしているときに、子どもがいきなり言う。
「ねえ、なんで足をぶつけて血が出ると赤いのに、血が出ないときは青とか紫になるのか知ってる?」
「炭酸ってさ、二酸化炭素が出ようとするからプシューってなるんだって」
大人にとって当たり前だと思っていたことも、改めて話題にのぼると意外と説明できないことに気づく。



















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