結果的に、第二種奨学金を月10万円、4年生のときから第一種を月5万1000円、さらに財団から無利子の奨学金を月4万円受給。第二種と第一種で合計541万円、財団の奨学金は48万円。大学4年間で、合計約600万円を借りたことになる。
「社会人になってからの奨学金の返済額は、第一種と第二種を合わせて2万4000円。それに加えて、財団の奨学金も月2万円返済することになったため、合計で4万4000円を返さなければなりませんでした」
大学卒業後は都内の私立大学の職員として働き始めた向井さん。給料は20万円、奨学金の返済が約4万円超、家賃が6万円で、手元に残るのは10万円……。そこから、どのように家計をやりくりしていたのだろうか?
「新卒の頃は忙しくてあまり家にいなかったので、水道や光熱費はそれほどかかりませんでした。スマホもまだ普及しておらず、当時はガラケーだったので通信費も安かったですね。だから、それらと食費や医療費、雑費などを合わせて月5万〜6万円くらいだったと思います」
娯楽にかけるお金はほとんどなかった
手元に残るのは4万〜5万円だが、冠婚葬祭など、いつ緊急の物入りがあるかわからない。そのため、向井さんはせっかく社会人になったのに、娯楽にかけるお金はほとんどなく、しばらくの間は洋服も購入できなかったという。
「当時は本当に無駄遣いができなかったので、遊びに行くときも映画を観るだけで終わるようにして、延々とショッピングモールを歩き回るようなことは避けていました。その一方で、首都圏には博物館など安く楽しめる施設も多かったので、そういった場所で遊んでいました」
“爪に火をともすような”苦しさまではなかったというものの、5年目まではかなりカツカツな生活を余儀なくされたそうだ。
「節約は無理せず、ストレスにならない程度で工夫していたと思います。貯金はまったくできませんでしたが、社会人2年目で財団の奨学金は完済しました。そこからは返済額も2万4000円になったため、少しずつ生活に余裕が出てきました」


















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