別件の取材のために、経堂にある島田さんのご自宅を訪問したときに話してくれたものだ。そんなわけで、今回は主に島田さんのガイドを基に、経堂の街を紹介する。
さすが学者なだけあって、島田さんはこの街の構造をきわめて理論的にとらえている。「経堂エコシステム論」と名付けたくなるような、論の中身については後ほど詳しく語るとして、まずは自分なりに街をぶらついてみた。
「経堂迷路」を通り抜けた先に
小田急線経堂駅のすぐ近くに、「曹洞宗 経堂山 福昌寺(世田谷区経堂1-22-1)」がある。経堂の名はこの寺が由来になっているといわれる。街に出かける前、下調べの段階でそんな事実を拾っていたので、まずはこの寺を見てみようと考えた。小田急線の線路に沿っている小路から、塀を隔てて寺の屋根が見えるのだけど、入り口になかなかたどり着かない。結局、住宅街の路地をくねくねまわって、やっと行き着くことができた。
「なるほど、これが“経堂迷路”か」
これも、下調べの段階で仕入れた言葉だ。ある情報によれば、世田谷区のこの界隈は、かつては田畑の広がるのどかな場所だった。その後、関東大震災などの影響で、下町から多くの人が流入し、急速に人口が増えた。そのため、無作為に宅地化が進み、迷路のような状態になった、らしい。タクシードライバーの間では「経堂迷路」という言葉が囁かれているとかいないとか。


















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