「一般社団法人のほうが、専門的な感じがするというイメージがありました。でも、僕らの仕事は機械的な作業ではなく、あくまで接客業なんです。利益をしっかり出して、従業員にちゃんとした給料を渡さないと、いい人材は入ってこないし、仕事も続きません。
ただゴミを運ぶだけの仕事じゃないからこそ、民間業者として適正に利益を上げ、お客さんにも従業員にも満足してもらえる形を目指すべきだという結論に至りました」
1人暮らしの親を持つ人が知るべき「現実」
5時間におよぶ作業が終わり、部屋は今すぐにでも退去できる状態になった。
「わあ、めっちゃ、きれい! ありがとうございます。ここ、6畳もあったんですね。すごいなあ。やっぱりプロは違う」
ホテルから部屋に戻った依頼主は、そう言って安堵の表情を見せた。ドイツから通いながら、自分たちの力でこの部屋を片付けることはどう考えても無理だった。わずか数時間ですべての片付けが済んだことに、救われた様子だった。
今回のケースは、決して特別なものではない。精神的な病や体力の衰えにより、1人暮らしの高齢者がゴミ屋敷の中で生活する問題は日本中で起きている。
特に親族が遠方にいたり、生活保護や年金で暮らしていたりする場合、清掃費用を捻出することができず、かといって公費で賄われるわけではないので、問題は深刻化していく。
「知っていたなら、『家がゴミ屋敷になっています』とひと言教えてくれればよかったのに」という思いは、親族からすれば当然だろう。しかし、制度の枠内で働く介護ヘルパーにそこまでの役割を求めることは、今の日本の介護現場ではできない。
「介護ヘルパーさんがついているからといって、すべて安心だとは限らない」
1人暮らしの親を持つ人たちは少なくとも、そう思っておかないといけない。
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