中目黒は「誰にでも住みやすい街」ではない…「芸能人の街・ナカメ」の裏側にある意外にシビアな生活条件

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「中目黒=おしゃれな街」というイメージはいかにして根付いたのか(写真:筆者撮影)
「三軒茶屋って、おしゃれな街だよね」「中目黒は意識が高そう」「高円寺は自由人ばかり」──。東京の街には、いつの間にか定着した“イメージ”がある。だが訪れてみると、その印象は意外と違うことも多い。
本連載『東京偏見散歩』では、そんな偏見(=ステレオタイプ)を入り口に、実際に街を歩き、文献資料も参照しながらその実像を探っていく。

今回歩いたのは、「芸能人の街」というイメージが強い中目黒。今や日本のトレンド発信地だが、かつては「工業地帯」として東京を支えた、もう一つの顔があった。

前編では、「芸能人の街」「おしゃれタウン」というイメージが強い中目黒を実際に歩き、街が決して一様ではないことを確かめてきた。

目黒川沿いの洗練されたエリアのすぐそばに、庶民的な商店街や住宅地が広がり、中目黒はもともと工業地帯として発展してきた歴史も持つ。

では、こうした多層的な街が、なぜここまで「芸能人の街」「おしゃれな街」として語られるようになったのだろうか。後編では、そのイメージが形づくられてきた背景を整理していく。

メディアが作ったおしゃれな「ナカメ」イメージ

中目黒のイメージ形成において、メディアが果たした役割は大きい。

その象徴といえるのが、2013年に放送されたドラマ『最高の離婚』だ。作中では、目黒川沿いの古いアパートやクリーニング店といった、生活感あふれる風景が舞台となった。本来なら「日常そのもの」であるはずの景色が、「等身大でおしゃれな東京の暮らし」として切り取られたことで、中目黒は新たな文脈を与えられたのである。

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