寂しい思いをさせた娘が教えてくれた…元・自衛隊女性幹部が語る【人生には基地が必要】という実感

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「誰に連絡するか」「誰が迎えに行くか」を決めておく。私自身、夫婦そろって災害派遣に出た際、幼い娘を親戚に新幹線のホームで託したことがありました。決めておいた連絡網と行動の手順が、心の余裕を守ってくれます。

③役割分担を柔軟に見直す

任務も家庭も、固定化した瞬間に機能不全になります。繁忙期や体調不良など、状況によって役割を入れ替えます。「いまは私が多めにやる」「今回はお願い」――そのひと言が、チームの関係を摩耗させず、信頼を深めます。

④ストレスを話せる時間を持つ

「家庭に仕事を持ち込まない」よりも、「今日はどうだった?」と声をかけ合うこと。話すことで、見えない緊張を外に出せます。「話すことがない=平和」ではありません。会話が途切れた瞬間から、基地は静かに崩れはじめます。

⑤信頼を日常から育てる

いざというとき、機能するのは制度ではなく人です。小さな約束を守る、感謝を伝える。一見ささいな積み重ねが、緊急時の連携を支える見えない回路になります。「信頼」は、一朝一夕に築けない最強のインフラです。

「そばにいられない」現実と、「備える」優しさ

有事に携わる人は、大切な誰かが一番そばにいてほしい瞬間に、そこにいられない現実と向き合います。それは、自衛隊、警察、消防、医療従事者だけでなく、ビジネスパーソンにも共通することです。

東日本大震災の際には、自分の家族が被災して連絡がとれていない状況にもかかわらず、現地で任務を果たした隊員たちがいました。見知らぬ誰かの命を救いながら、家族の無事を祈る――それが「任務に生きる」ということです。

だからこそ、自衛官は家族にも「自律した基地」であってほしいと願います。それは冷たさではなく、信頼に基づいた優しさです。「あなたがいなくても大丈夫」と言える関係ほど、じつは強い愛情で結ばれているのです。

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