26年の日本株は「TOPIX」が「日経平均」よりも優位な相場へ、年間上昇率は「25年末比30%超」を期待
ずいぶん長い前置きになったが、26年は24年、25年と続いた日経平均優位の相場がTOPIX優位に変わるとみる。その理由をひとことで言えば、今年後半にも兆しが見えたが「TOPIX改革」への期待だ。構成銘柄の見直しによる、TOPIXが市場全体を代表する様相がグンと高まることへの期待だ。
具体的には、26年10月から28年7月までの約2年間でTOPIXの構成銘柄は大幅に入れ替わり、流通株式時価総額や流動性を基準に約1200銘柄へと絞り込まれる予定だ。しかも、プライム市場だけでなく、スタンダード市場やグロース市場の流動性ある銘柄も組み入れられ、「日本株全体の実態」を示す指数になる。
これにより、除外対象となる「ボーダーライン企業」は、株価対策や流動性改善に注力せざるをえず、結果的に市場全体の質の向上が期待される。新規採用企業には株価上昇期待が高まり、投資家の注目を集め、パッシブ運用資産も今まで以上に流入し、市場インパクトが今よりはるかに大きくなると考えられる。
26年のTOPIXの高値は?
まずこのTOPIX改革は、除外・採用の株価変動が大きくなるので、個人投資家にとっての銘柄選択に大きくプレッシャーとなる。日経平均は象徴的な指標として注目され続けるが、実際の投資資金の流れや市場構造を映すのはTOPIXになる。
26年以降は「TOPIXを見ないと日本株市場の本当の姿がわからない」と言える状況になると考えるべきだ。もし改革期待+企業収益改善で堅調に推移すれば、19日現在3383ポイントのTOPIXは、3800~4000ポイント(先週末比11.2%高~18.2%高)、改革効果が需給を押し上げ海外資金流入が加速すれば、4200~4500ポイント(同24.2%~33.0%高)になると考える。
一方の日経平均はAIハイテク株次第だが、「フィジカルAI」など、実装相場も考えられ、TOPIXと同じ程度の上値があると期待すると、先週末比11.2%高で5万5052円、同33.0%高で6万5844円となる。もちろん、改革期待の継続と、円安による企業収益改善が条件であることは言わずもがなだが。



















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