「今年こそ仕事を貯めない!」——、行動経済学が教える「先延ばしグセ」回避法。考え方が変われば行動も変わる

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請求書の送付でも皿洗いでも、何かのタスクを完成させたという経験は自己効力感を生みます。次に同じようなネガティブアフェクトと向き合ったときにも「この前も5分で終わったんだから、今回もきっと早く終わるよ」と自分を信じられるようになるのです。

目標勾配効果

目標に近づけば近づくほど、人はその目標を達成するために努力できるようになるという行動経済学の理論。タスクを始めたときにはやる気が湧かなくても、ゴールが近づくにつれて「あと少し! だったらもっとがんばろう」と思えるようになる。

その視点で考えると、タスクをこなす中でいちばんエネルギーをとられるのが「最初の一歩を踏み出す」こと。やる気が湧かないときこそスモールステップから始めるのが大事。

まわりに宣言して先延ばしグセを回避する

仕事などでの先延ばしグセを回避するためには、「トリガー」を設定することが役立ちます。

トリガーとは、直訳すると「引き金」という意味。行動経済学では、私たちの特定の行動や意思決定を、無意識のうちに引き起こす「きっかけ」や「刺激」のことを指します。

トリガーとして使われるのは、既存の習慣、場所、時間などです。私はトリガーをあちこちに仕込んでいます。「電車に乗る→スマホは見ない」「もうすぐランチ→走る」「パソコンを鞄から出す→仕事モード」など、さまざまな場所や時間をトリガーにしています。

私の知人はスクワットを1日50回以上やると決めましたが、なかなか続かない。そこで、毎日見ているテレビ番組がCMに入ったタイミングで10回スクワットをすると決めたところ、番組を見終わるころには目標達成できたそうです。テレビを見るという既存の習慣の中にトリガーを埋め込んだいい例ですよね。

ほかに私がトリガーとして使うのが、周囲への宣言です。「これ、絶対に先延ばししそうな案件だな」と思ったら、先方に「〇月〇日までにお送りします」と、自分で締め切りを設定します。苦手な事務処理案件なら、「この仕事は15時までに終わらせるからね!」と周囲に宣言します。

なかには締め切りがあいまいなタスクもありますよね。そんなときには先方に「いつまでに戻したらいいか」を必ず確認します。そうでないと、ズルズルと先延ばしにしてしまうからです。

「いつでも大丈夫ですよ」と言われたときには、「わかりました」ではなく「では〇月〇日でどうでしょう」と、こちらから締め切りを提示することが大切です。

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