「誕生日プレゼントの代わりに整形を」 広がる小児の美容整形"親や医師の言い分"は?現場医師に美容現場の実情と課題を聞いた

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二重埋没法を受けた直後の10代女性の瞼(写真:銀座マイアミ美容外科提供)
二重埋没法を受けた直後の10代女性のまぶた(写真:銀座マイアミ美容外科提供)

近年、美容整形の低年齢化が加速している。9月には大手美容クリニックが10歳の女子小学生の二重整形動画をSNSに上げ、大炎上した。

昨今問題視されている『小児(※)の美容整形』について、現場医師のリアルな声を聞いてみた。
(※)本記事では満7歳から15歳未満の子どもを指す

【クリックして実際の症例写真を見る】二重整形にエラ削り…美容整形に抵抗がない10代も増えている

“理想化された容姿”に憧れ

取材に応じてくれた銀座マイアミ美容外科 院長 丸山直樹氏(写真:筆者撮影)
取材に応じてくれた銀座マイアミ美容外科 院長 丸山直樹氏(写真:筆者撮影)

今年の夏、大手美容クリニックが「10歳の女子小学生が二重整形を受ける様子」をSNSに投稿し、大きな波紋を広げた。また、過去には漫画家・イラストレーターのグラハム子氏が実体験をつづった書籍『親に整形させられた私が母になる』を出版し、SNS上で賛否の声が相次いだ。

「成長途中の子どもに整形させるのは倫理的に問題だ」「本人の悩みが解消されるなら外野が口出しすべきではない」──。こうしたSNSユーザーの意見からも、小児の美容整形がいかにセンシティブな話題であるかがうかがえる。

「小児の美容整形は“善か悪か”だけで語れるものではありません。まだ幼い子どもに医療的介入を行うかどうかは、背景にある複雑な問題を丁寧に見極め、正しい情報を基に判断する必要があるのです」

そう語るのは、銀座マイアミ美容外科の院長・丸山直樹氏(以下発言は同氏)。同院を2017年に開業した当初、小児の整形相談件数はゼロだったという。

「ところが最近は、2〜3カ月に一度ほどの頻度で小学生や中学生からの相談があります。二重整形やワキガ治療など、内容は多岐にわたりますが、明らかに小児のカウンセリング数が増えていると感じます」

対象を18歳未満にまで広げると、その数はさらに増加するという。

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