「気分が落ち込む」「食欲が止まらない」「いつも眠い」…こんな症状があったら要注意。今すぐ始めたい"冬の3大症状"改善法【医師が解説】

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食事については、セロトニンの材料となるトリプトファンという必須アミノ酸を十分量摂取することが勧められます。トリプトファンを多く含む食品は肉類、魚介類、バナナ、牛乳、豆腐、のり、チーズなどです。

WHO(世界保健機関)の基準は4mg/kg、つまり50kgの人は200mgとなります。AFSSA(フランス食品衛生安全局)による摂取限度量は220mg/日です。

以上をまとめると、こんな感じになります。

東洋医学でみる冬の養生

ここで少し視点を変えて、東洋医学における冬の養生学も紹介しておきましょう。東洋医学における五臓六腑の考えによると、冬は内分泌系をつかさどる「腎」に注意が払われるべきであるとしています。

腎は生命力の源である「精」を貯蔵する働きをしています。これらは西洋医学でいうところの腎臓、精巣を指すものではなく、東洋医学特有の生命観を反映した概念です。

そして、腎は不安、恐怖の感情を宿すとされているため、心の安定に注意を払うことが腎を安定させることにつながり、人が十分な生命力を発揮する基礎となります。

心が安定した状態に保つには、「消耗しない」ことが最も重要とされます。十分な睡眠をとり、心身の過度の疲労を避けるということで、これまで述べてきた西洋医学的アプローチと共通しています。

太陽が存在しなければ地球上の生物は生きていけません。やなせたかしさんの作詞による『手のひらを太陽に』にも歌われているように、太陽は「生命の象徴」とされてきました。

その恵みをうまく心身のリズムに取り入れつつ、穏やかに冬を過ごしていきましょう。

鷲崎 一成 医師・医学博士・気象予報士

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わしざき かずしげ / Kazushige Washizaki

1959年、東京生まれ、東京大学卒。東大病院、米国NIH、横浜労災病院、順和会山王病院、国際医療福祉大学を経て現在ナビタスクリニック川崎勤務。日本神経学会専門医。

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