「私自身」が宇宙の中心にいる? 138億年の宇宙史から「人間がここに存在する意味」を見ていくと驚愕の事実が判明
以前ご紹介したことのある『全人類の教養大全』1、2巻が、まさにそんな本だった。扱われているトピックスも興味深く、軽妙な著者の文体も魅力的だったため、前者が360ページ、後者が402ページというボリューム感ながらぐいぐいと引き込まれていったのだった。
そのため深く心に刻まれることになった……などと思っていたら、今度は0巻が登場した。
人類思想史の「根幹」
『全人類の教養大全0』がそれである。0巻のテーマは 「『自分と世界』の解像度が上がる偉大な思想編」だ。
「二元論」が支配的だった古代から現代までの時代を取り上げた1巻と2巻に対し、この0巻ではそれより前の時代が取り上げられている。古代以前は「一元論」の時代であったため、構造も一元論的なものになっている。だから0巻なのだ。
一元論が、まったく別の存在のように見える「自我」と「世界」が実は1つで、根本的に分離することはできないという概念――だという程度のことは漠然と理解しているつもりだけれども、とはいえその本質的な部分はなかなか理解しづらくもある。
だからこそ本書は、人類思想史の根幹をなす大きな思想を、読者が無理なく体験できるようにとの思いを軸に書かれているのだ。
これら7テーマそれぞれに共通する一元論的思考を明らかにしているわけである。
なお、どこからでも読める一般的な人文学・教養関連書籍とは違い、本書は順番どおりに読むことを著者は勧めている。


















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