世界中にいる神さまは「多神論」「唯一神論」「汎神論」という3タイプに集約されるが、どの神さまも人の心の中という同じ場所に存在する

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夜明け前の伊勢神宮内宮の大鳥居
多神教の日本の神さま(写真:PIXSTAR/PIXTA)
八百万(やおよろず)の神々がいる神道。日本人からすれば不思議に思うかもしれないが、世界中の神さまの種類は超能力を持つ神、宇宙を創造し支配する神、大宇宙の本質というたった3つに分類できるという。どういう宗教であるかに関係なく、世界各地の神さまは3つのうちのどれかに当てはまる。
それでは、その神さまはどこにいるのかと言うと、実は意外なところにいる。韓国で社会現象を巻き起こした新しいタイプの教養書『全人類の教養大全 0』著者であるチェ・ソンホ氏は、誰もが神さまのありかを知っているという。その場所とは――。

姿かたちは似ていても能力はケタちがい

僕たちが普段「神」という単語を使うときのタイプは、大きく分けて3つある。便宜上、それぞれをA、B、Cに分類してみよう。

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まずCは3つの中で人間と似た外見をしたもっとも具体的なタイプで、人間とはケタちがいの能力を持つ存在としての神さまのことだ。ギリシア・ローマ神話のゼウスやアポロン、ディオニソスなどがこれに属する。

またヴェーダ(サンスクリット語で知識や知恵、悟りを意味する)神話では、太陽の神ミトラや火の神アグニ、雷の神インドラなどがこれに当てはまる。彼らは超越的な能力者としての神さまだ。

次にBは宇宙と世界の創造主であり、唯一の支配者としての神さまだ。『旧約』の神さまであるヤハウェ、エホバ、アッラーなんかがここに属する。それから中国神話の盤古(ばんこ)とゾロアスター教のアフラ・マズダーがこれに当てはまる。

ヴェーダ神話には空と大地、太陽と空を創造し、神々の上に君臨する唯一神のプラジャーパティと万物をつくった神であるヴィシュヴァカルマンが登場する。

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