互いの【距離感】がうまく取れずに悩む夫婦も…「さみしがり」と「ソロ好き」が上手に付き合うコツ

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鳥のヒナでも、大声を出して大きくアピールするヒナのほうが餌をたくさん貰うことができて、結果として大きく丈夫に育つのも同じ理由です。

一般に、6カ月を過ぎると、それまでは母親や父親以外の人が抱っこしても平気だったのに、泣いて嫌がる子が増えてきます。次第に「後追い」という行動も強くなるため、四六時中抱っこしていなければならず、この時期にストレスを感じてしまう親は多いかもしれません。

また、「人見知り」もはじまります。ただ集団のなかにいるだけではセキュリティにならないという状態を敏感に察知し、不安になると、さみしいという感情が生じてしまいます。

人見知りというのは、自分を守ってくれる人と、守ってくれない人を感じわけている行為なのです。周囲の大人は手を焼いてしまうでしょうが、よく泣き、自分を守ってくれる人と一緒にいたい気持ちが強い子どものほうが、結果的に安全に過ごせる可能性が高まります。

もしも、さみしさを感じずに泣かない赤ちゃんがいるとしたら、その子は手がかからない一方で、危険にさらされやすいといえるでしょう。

赤ちゃんが抱っこやおんぶで泣き止むわけ

泣いている赤ちゃんを抱っこやおんぶをして歩いたり、ベビーカーに乗せて動かしたりすると泣き止むという経験は、子育てを実際にしていた人に限らず、多くの人が経験していることだと思います。

ある研究で、親が赤ちゃんを抱っこして歩くと、泣き止んでおとなしくなることもわかっています。これは、「輸送反応」という現象です。この輸送反応は、人だけでなく、ほかの哺乳類動物でもみられるものです。

野生動物の場合、外敵が襲ってくるなどの危険な状況を感知したときに、子どもを口にくわえたり、背中に乗せたりして運ぶことがあります。

そのとき、子どもは騒がずに静かにしていたほうが、外敵に気づかれず安全でいることができます。そこで外敵から身を守るために、本能的に声を出さず、親が運びやすいようにしていると考えられています。

ちなみに、育児中の母親は、夜中に赤ちゃんがお腹を空かせて泣き出すと、パッと目覚めることができます。

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