オリンパスが絶好調、あの提携もついに結実 株式市場はストップ高で最高の評価
好業績を謳歌するオリンパスだが、今後の成長のカギとなるのは外科内視鏡分野だ。体に数カ所の穴を空け、そこから内視鏡や手術器具を入れる内視鏡手術は、開腹手術に比べて傷が少なく、患者への負担が少ない。そのため、近年は症例の増加が進み、外科内視鏡や治療器具市場も拡大が続いている。
消化器内視鏡で世界シェア7割を誇るオリンパスだが、外科分野では独カールストルツや米ストライカーが先行する。オリンパスのシェアは2割程度と追う立場だ。逆に言えば、シェア奪取にさえ成功すれば、市場拡大ペース以上の成長を享受することができる。
期待の新製品は「4K対応」
シェア拡大に向けて、オリンパスは9月16日に外科内視鏡システムの新製品を発表している。それも、ただの新製品ではない。ソニーとオリンパスの合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズ(SOMED)が開発した初の製品だ。
巨額の損失隠しをきっかけにソニーとオリンパスが資本提携を結び、ソニーが筆頭株主となったのが2012年9月。それを期に関係を深めた両社がSOMEDを設立したのが2013年4月。そこから約2年半の月日を経て、ようやく結実した形だ。
非常に長い期間にも思えるが、一般的に内視鏡の製品サイクルは約6年。今回の2年半という期間は、むしろかなり早く仕上がったと言うべきだろう。
最大の売りは何と言ってもソニーの4K技術を用い、従来機の4倍の解像度を実現したこと。テレビなどで普及しつつある4Kだが、大手メーカーの外科内視鏡で4K対応したのは今回が初めてだ。
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