青春はなぜ「青」なのか?知れば知るほど奥深い漢字の世界を名門校教師が解説

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高校生
青い春と書いて青春、なぜ?(写真:Fast&Slow / PIXTA)
大人になってから学ぶことが少ない漢字ですが、学び直すことで普段使っている何気ない日本語の中にも深みが出て理解できる世界が広がることがあります。
今回は、東京の名門進学校駒場東邦中学校・高等学校で国語を教えており「一度読んだら絶対に忘れない漢字の教科書」を上梓した小原広行氏に、青春という言葉はなぜ「青」なのかについて解説していただきました。

「青春」はなぜ「青」なのか

一度読んだら絶対に忘れない漢字の教科書
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みなさんは、「青春」はなぜ「青」なのか、その理由を考えたことはありますか?「青春」とは、いうまでもなく人生の若い時期のことを指す言葉です。

中国古代において、世の中は「木・火・土・金・水」の5つの要素に基づいて構成されるという「五行思想」という世界観が生まれました。その五行思想では、各季節を色と組み合わせて「青春(せいしゅん)」、「朱夏(しゅか)〈朱=赤〉」、「白秋(はくしゅう)」、「玄冬(げんとう)〈玄=黒〉」と表現します。

「草木が青々と茂る」という表現でもわかるように、「青」は「春」に草木が芽吹き、成長することを表す色です。また、「春」は「若く元気な時期」を指すこともあり、これらの意味が重なりあった結果、「青春=人生の若々しい時期」として表現されることとなりました。

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