目黒蓮も出演へ!ディズニー《「SHOGUN 将軍」シーズン2》に透ける"覇権掌握への成算" 独自コンテンツ制作でディズニーはNetflixに勝てるか?

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エグゼクティブ・プロデューサーのジャスティン・マークスとレイチェル・コンドウに直接聞いたところ、真田について「頭が下がるほどの忍耐力を持つ。オーセンティシティー(本物の質感)を追求する姿勢が現場全体の質を引き上げた」と語っていました。

帯の正しい結び方に至るまで何度でも説明し、作品全体の精度を保ち続ける“文化のガイド”だったというのです。『SHOGUN』の成功の裏側には、こうした緻密なプロセスがあったと感じました。

アジア×ハリウッドでヒットを生めるか

『SHOGUN』が示したのは、単に“日本を題材にすれば世界で当たる”という単純な話ではありません。

国際市場が求める映像クオリティを備えつつ、日本的な意味合いをどう物語の中に埋め込み、世界の視聴者が理解できる形に仕上げるかという“翻訳の精度”が要でした。

そもそもディズニーは、FXや20世紀スタジオなどを通じて、異なる文化を“物語として成立させる”経験値を積んできた集団でもあります。アジア発のストーリーが持つ強みと、ハリウッド式の物語設計が噛み合ったとき、Netflixとは異なるタイプのヒットが生まれる可能性があります。

『SHOGUN』はその可能性を最も具体的な形で示した「成功の青写真」だと言えます。ディズニーがどのように戦略的に結びつけるのか。そこに次の展開があるように思います。

【もっと読む】Netflix世界3位!小栗旬・赤西仁出演の《匿名の恋人たち》が海外でもウケる訳。王道ロマンスかと思いきや…「ビターな恋愛」が琴線に触れる では、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が、海外でも話題になったドラマ『匿名の恋人たち』について詳細にレビューしている。
長谷川 朋子 コラムニスト

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はせがわ ともこ / Tomoko Hasegawa

メディア/テレビ業界ジャーナリスト。国内外のドラマ、バラエティ、ドキュメンタリー番組制作事情をテーマに、テレビビジネスの仕組みについて独自の視点で解説した執筆記事多数。最も得意とする分野は番組コンテンツの海外流通ビジネス。フランス・カンヌで開催される世界最大規模の映像コンテンツ見本市MIP現地取材を約10年にわたって重ね、日本人ジャーナリストとしてはこの分野におけるオーソリティとして活動。業界で権威ある「ATP賞テレビグランプリ」の「総務大臣賞」の審査員や、業界セミナー講師、札幌市による行政支援プロジェクトのファシリテーターなども務める。著書は「Netflix戦略と流儀」(中公新書ラクレ)。

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