「親が高学歴なほうが、子は伸び悩む」学歴エリートの親が陥りがちな"残念な落とし穴"とは

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漫画『ドラゴン桜』
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(漫画:©︎三田紀房/コルク)

親の成功体験が「正解」になってしまう危うさ

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そして実は現場の先生たちがもう一つ強調する大きなポイントがあります。それは、親が“成功体験だけ”を語り、“失敗体験を語らない”という事実です。

たとえば、こんな受験生の声は珍しくありません。

「親が浪人していたなんて、受験の時期まで知らなかった」「ずっと“現役で東大に受かった”と思い込んでいた」

親御さんは、自分の失敗やつまずきを子どもに見せたがりません。努力の話だけは語るのに、挫折や苦労は伏せてしまう。その結果、子どもだけが“完璧な親”をモデルケースとして追いかけることになります。

すると、「お父さんはできたのに、自分はできない」「お母さんは一発で受かったのに、自分は落ちたらどうしよう」というように、必要以上のプレッシャーを抱えてしまうのです。

本当は親だってつまずいたし、迷ったし、失敗した。むしろ、その失敗こそが今の成功につながっている。しかし、それが伝わらないからこそ、子どもは“完璧な成功モデル”と自分を比較して苦しむ例があるのだと言えます。

本当に重要なのは、成功体験ではなく、失敗体験を語ることなのかもしれませんね。

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西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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