

親の成功体験が「正解」になってしまう危うさ
そして実は現場の先生たちがもう一つ強調する大きなポイントがあります。それは、親が“成功体験だけ”を語り、“失敗体験を語らない”という事実です。
たとえば、こんな受験生の声は珍しくありません。
「親が浪人していたなんて、受験の時期まで知らなかった」「ずっと“現役で東大に受かった”と思い込んでいた」
親御さんは、自分の失敗やつまずきを子どもに見せたがりません。努力の話だけは語るのに、挫折や苦労は伏せてしまう。その結果、子どもだけが“完璧な親”をモデルケースとして追いかけることになります。
すると、「お父さんはできたのに、自分はできない」「お母さんは一発で受かったのに、自分は落ちたらどうしよう」というように、必要以上のプレッシャーを抱えてしまうのです。
本当は親だってつまずいたし、迷ったし、失敗した。むしろ、その失敗こそが今の成功につながっている。しかし、それが伝わらないからこそ、子どもは“完璧な成功モデル”と自分を比較して苦しむ例があるのだと言えます。
本当に重要なのは、成功体験ではなく、失敗体験を語ることなのかもしれませんね。
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