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東京近郊で"子育て世帯"の「持ち家率」が高い街はどこ?/"20代単身者"が住宅を購入している街も調べてみた

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こうした資産性ドリブンの価値観は、ときに「値上がりしにくい街は魅力がない」といった極端な意見を生むこともありますが、本当にそうでしょうか。今は資産性を第一に都心のマンションを選ぶ若者も、やがて家族を持ち、子どもの進学を考えるようになれば、今度は教育環境や落ち着いた住環境を求めて、かつては選択肢になかった郊外に住まいを求めるかもしれません。人間、ライフステージが変われば、住まい探しの優先順位も変わってくるのです。

結局、賃貸と持ち家、どちらが有利なのか?

この問いへの答えは、やはり人による、住みたい街によるとしか言えません。しかし、これまでの分析を踏まえて、双方のメリット・デメリットを客観的に整理することは可能です。

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金銭的な損得で言えば、持ち家の最大の魅力は、支払いが資産形成につながる点です。住宅ローンの元金返済は、自分の財産を積み上げる行為であり、完済すれば住居費の負担は劇的に軽くなります。契約者に万が一のことがあった場合にローン残債が弁済される団体信用生命保険も心強いでしょう。

一方の賃貸は、支払いが掛け捨てになる代わりに、ライフステージや心境の変化に合わせて簡単に住み替えられる身軽さが最大の武器です。資産価値の変動を気にせず、常にそのときどきの最適解を選ぶことができます。

最終的に賃貸か持ち家かという選択は、住まいに何を求めるかという価値観の問いに行きつきます。郊外に持ち家を求め、将来の住居費を若いうちに固定化するのか。賃貸住宅を借りて、ライフイベントに応じて住み替えていくのか。住宅ローンを少ない自己資金で大きな資産を動かすための有効な手段(レバレッジ)として活用し、積極的に資産を増やしていくのか。自身のライフプランと資産戦略を見つめ直して、後悔のない決断をしたいものです。

※:本節で用いる「子育て世帯」は、住宅・土地統計調査の「夫婦と子供から成る世帯」のうち、「夫婦のいずれかが家計を主に支える者の世帯」を指す。これには共働き、片働きの両方が含まれる

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