「いつの間にか街には黒人キャッチばかり」「在留資格はどうなってる?」《歌舞伎町の黒人男性たち》その知られざる正体【現地ルポ】

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女性のリクルート方法は、これといって特に決まっていない。自身もインターナショナルクラブに女性たちを紹介していたイブラヒムが話す。

「働いている女性は、みんなその店に普段から遊びに来ている子たち。その友達とかキャッチの友達とか経営者の友達とか。日本人は募集したり面接したり、スカウトを通したりするみたいだけど、そういうのはいらないと思う。国が違っても俺たちは外国人という点で一緒だから仲間でしょ。金に困っているなら友達の店で働く。これでいいじゃん」

歌舞伎町の路上には黒人だけではなく、日本人のキャッチも立っている。彼らの中には、「黒人のキャッチに付いていくと必ずぼったくられるから、やめたほうがいい」とこっそり耳打ちしてくる者もいる。

前出の女性が働いていた店のようにぼったくりバーも当たり前のように交じってはいるものの、当然、すべての店がそうであるわけではない。

歌舞伎町
歌舞伎町の路上に立つ日本人のキャッチたち(筆者撮影)

「俺が普段遊びに行くインターナショナルクラブが、あなたにぼったくりをしないとは限らない。でも、俺が友達としてあなたをその店に紹介すれば、ぼったくりはされない。この店が“ぼったくり”というわけではなく、あくまでキャッチと客、キャッチと店の関係性で決まることだから」(イブラヒム)

言わずもがな、ぼったくりに手を染めず、まっとうな商売をしているインターナショナルクラブも歌舞伎町にはある。

歌舞伎町の黒人たちの在留資格

歌舞伎町の黒人たちの素性は経営側とキャッチで大きく違う。

「店の経営者や幹部などは、日本人女性と結婚して在留資格を得ている者が多い。配偶者ビザさえ取ってしまえば就労に制限はかからず、かなり自由に活動できるようになるから、とにかく日本人の嫁さんを探す」(前述の元警視庁公安部の男性)

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