「オリオン座」「しし座」「北斗七星」…おなじみの星座たちは、数万年後に"どんな形"に見えているのか?
ところが、西暦10万年(今から9万8000年後)には、星の固有運動によって北斗七星の形は、かなり様変わりします。
『未来の星座を見てみよう』のプログラム制作を行った、大阪市立科学館主任学芸員の嘉数次人さんは「まるでひしゃくの柄が折れ、合の底が抜けているような状態ですね」と表現されています。
西暦5万年には英雄オリオンの肩も狭まる
同じく、春の代表的な星座であるしし座の形も、西暦10万年には大きく変わります。
現在のしし座は、顔の大きさや頭と胴体のバランスが適切であり、ちゃんとした獅子(ライオン)の姿に見えます。しかし西暦10万年になると、やはり星の固有運動のために「ライオンの顔がずいぶん長くなり、また頭が背中のあたりから出ているような感じに見えます」(嘉数さん)とのことです。
そしてもう1つ、冬の代表的な星座であるオリオン座です。オリオン座の「肩」の部分にある1等星ベテルギウスは、星の一生の最終段階にあることがわかっています。
そして「まもなく」寿命を終えて、超新星爆発という大爆発を起こして宇宙から姿を消してしまうだろうと考えられています。近年の研究の中には、超新星爆発が起きるのは今から3万年後くらいではないかという説もあるそうです。
そこで嘉数さんは、西暦5万年のオリオン座の星々の位置をシミュレートして、さらにベテルギウスを「消した」姿をプラネタリウムで投影したそうです。その結果、現在の上半身ががっしりとした英雄オリオンの姿から一転して、肩がかなり狭まった、やや貧相な姿になったように見えます。
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