最近よくつまずく、よろける…。足腰に不安を覚えた人が鍛えた方がいいのは"手の力"という意外《骨を強くする鍵は"握力"にあった》
2. 運動機能に影響を及ぼす病気(骨・関節機能の低下)
年齢を重ねて高齢者になればなるほど、ひざや腰などの関節や骨に影響を及ぼす病気や、運動機能をつかさどる神経や筋肉に影響する病気が出てきやすくなります。例えば、変形性ひざ関節症や変形性股関節症、変形性脊椎症、骨粗しょう症、サルコペニア(筋肉減少症)などです。
こうしたロコモになっていないか、上の表であらためて確認してみましょう。
握力を鍛えればどんどん骨も強くなる
握力は全身の総合的な筋肉と関連があり、握力が低下すると骨折や転倒のリスクが高くなることがわかっています。逆に言うと、握力を維持できれば、骨は弱くならないということになります。
握力が弱くなったと感じるのは、何歳くらいからなのでしょう。平均値を見ると、握力のピークは男性が30代、女性は40代となっています。しかし実は、20代から50代前半まではそれほど変わらず、女性は50代後半でも10代後半と変わらない握力をキープしています。男女ともに握力がガクンと下がるのは、60代になってからです。
なぜ60代以降に握力は弱くなってしまうのでしょうか? それは、仕事をリタイアする時期でもありますが、やはり「鍛えない」からです。
加齢変化は、私たちの弱点に攻め込んできます。握力が弱くなるのは、弱点があるからなのです。その弱点とは握力がとても細い筋肉、そして腱(けん)で支配されていること。腱は骨に付着して骨と関節の細かい動きをつかさどります。
加齢変化による動脈硬化で四肢の血流が悪くなると、腱に行き渡る血流も低下します。もともと、腱の組織は血管が豊富に存在しないため血流の低下による変化を受けます。



















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