「周囲がなんと言おうと、親を許す必要はない」過激な毒親の「呪いの首輪」に苦しみ続けた作家が、ひとつの"出会い"と試行錯誤の末に見つけた答え
アルテイシアさんはパートナーの存在に助けられた。しかし「人それぞれ必要なものは違う」と語る。心を満たしてくれる存在は、なにも夫婦や恋人に限らないのだ。
「『真の自立とは依存先を増やすこと』という言葉があるように、人はいろんなものに依存して生きてます。心を満たしてくれるものは、友人や趣味や仕事、推し、ペットなど人によってさまざま。マンションを買うことで安心感を得る人もいますよね。べつに恋愛や結婚をしなくても大丈夫なんですよ」
とはいえ自分にとって必要なものは、自分で見つけるしかない。アルテイシアさんも必死でもがきながら自分を見つめ直し、答えを探し求めた。「自分の船の船長は自分だという覚悟を持つことが必要」と、アルテイシアさんは言い切る。
生きづらさから解放されるための“3つのポイント”
夫との出会いでだいぶ生きやすくなったものの、親の呪いはそう簡単に解けるものではなかった。アルテイシアさんは、どのようにして呪いの首輪を断ち切ったのだろうか。生きづらさから解放されるために実践し、効果的だったことを3つ教えてくれた。
なかでも一番効果的だったのが、「感情を吐き出すこと」だという。過去の傷つきや、苦しみ、怒り、悲しみといった感情を受け入れて、言葉にして吐露するのだ。
「約20年前、夫との出会いから結婚までをつづった著書『59番目のプロポーズ』(美術出版社刊)で作家デビューしました。それから自分でも飽きてゲップが出るほど、毒親について書いたり話したりしてきたんですね。
そのうち『親なんて大したことない。どうでもええわ』と思えるようになって、どんどん心が軽くなっていったんです」
アルテイシアさんは親について書くことがデトックスになり、それを読んだ人たちから「救われた」と共感の声をもらうことで癒やされた。
「毒親コミュニティでもいいし、ブログを書くのでもいいと思う。安心して感情を吐き出せる場所を見つけてほしいですね」



















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