「なんで私がやるんですか?」「なんで今じゃなきゃダメなんですか?」業務の指示を出すたびに質問してくる若手の"心理"

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職場トラブルを解決するカギは?(写真:y.uemura/PIXTA)
社員に急に辞められた、何を言っても響かない、指摘したら逆ギレされた……。
こうしたトラブルは中小企業経営者・管理職の頭を悩ませますが、その原因は、実は「社員の話を聴いていないこと」にあるのかもしれません。
数多くの職場トラブルを解決へ導いてきた特定社会保険労務士、濱本志帆氏は「職場のトラブルは話を聴くだけで8割解決できる」といいます。
そこで本記事では、同氏の著書『リーダーの傾聴』を抜粋・再構成し、社員が不満を溜めていく背景やその解決方法をお伝えします。

質問攻めをする部下の心理

ある上司が、業務上の指示を出すたびに、入社1年未満の部下からその理由を聞かれることに悩んでいました。部下の質問とは、「なんで私がやるんですか?」「なんで今じゃなきゃダメなんですか?」という具合です。

はじめのうちは丁寧に説明していた上司も、だんだん苛立ちを募らせ、声を荒げることが増えてしまいました。

そして、ついには部下から話しかけられてもまた説明を求められそうで無視するようになってしまったのです。

その結果、部下は「パワハラによる精神的不調」を理由に、会社に損害賠償請求をするに至りました。

このようなケースの話を聞くと、「なんでも聞いてくれ」という姿勢が裏目に出てしまうのではないか、と心配になる社長や上司もいるでしょう。

社員との距離を縮め過ぎると、本当に不満や要望をなんでもぶつけられ、対応しきれなくなるのではないか、という声も聞かれます。

しかし、ここでの原因は「なんでも聞いてくれ」と伝えることなのでしょうか。

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