【秋ドラマ】序盤の「評価」を勝手につけてみた。竹内涼真や菅田将暉の好演が光り、謎が深まる大泉洋主演作…。「前半の激戦」を抜け出したのは?

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ただ、気になることもある。レースを勝ち進みながら有馬記念での勝利を目指す物語だが、第2話と第4話のレースの勝利シーンが似たようなパターンだった。

セリで負けたライバル馬主の血筋の良いサラブレッドと、主人公が個人経営の牧場で直接買い付けた競走馬が対決するレースで、ラストの直線を関係者全員が叫びながら応援し、1着でゴールして、抱き合って涙を流す。胸が熱くなるシーンだが、繰り返されれば味が落ちる可能性もある。

ドラマのラストには、レースを勝ち進んだ末の有馬記念の出走が控えているだろう。それまでに視聴者がレースの勝利シーンに食傷気味になってしまえば意味がない。難しさがある中で、今後どのようなストーリー構成と演出にしていくかに期待と注目をしている。

これからに期待のSFヒーロードラマ

個人的に今期No.1の期待作だったが、いまひとつまだ入り込めていないのが『ちょっとだけエスパー』だ。

初回8.5%という高視聴率の出足で注目を集めたが、その後は第2話6.3%、第3話6.0%とありきたりな流れに落ち着いている。

本作は、薬を服用し続けることで超能力者になる登場人物たちが、組織から命じられた意味のわからないミッションを、それぞれの超能力を使ってクリアすることで、誰かを助け、それがちょっとだけ社会を良くすることにつながるSFヒーロードラマ。

超能力者は、それぞれ重い過去を背負って生きているワケありの大人たち。第3話までで、彼らが抱える過去と、それぞれの超能力が明らかになってきたが、「人を愛してはいけない」というルールや、世界を救うという壮大な使命に対する彼らの日々のコミカルな生活ぶり、唐突に降りかかるミッションが、いまひとつ噛み合っていないように感じる。ストーリーの説得力に欠け、モヤモヤしてしまう。

そんなチグハグ感と、謎の部分を残しながら物語が進むことがラストへのフックになる構成なのかもしれないが、現時点ではピンとこない。第2話では、超能力で救った青年が、唐突な不幸を迎えた。その意味や、この伏線がどうつながるかは、まだこれからだ。

物語の本筋が明らかになるとともに、社会に骨太なメッセージを投げかけるドラマの全貌が表れるのか。そんな期待感も高まっている。

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