「早慶までなら努力でいける」MARCH以上の大学進学者がいない家庭に育った彼が8浪で慶應薬学部に合格するまで

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よしださんは東京都渋谷区に、ソフト開発会社を経営しているご両親のもと、生まれ育ちました。

小さい頃は活発な子どもだったよしださんですが、小学校に進んでからは、周囲に学歴が高く、金銭的に余裕のある「いい家庭の子ども」が多かったこともあり、勉強をするようになります。

「公立の小学校でしたが、有名人の息子とか、御三家レベルの難関中学に行くような優秀な子どもが多い環境でした。小学3年生からSAPIXに通うようになってからは、頑張ってもせいぜい真ん中のクラスの自分と比較して最初から上のクラスに通っている子が多くて、彼らよりも勉強ができないということが悔しくなりました。勉強は苦手な分野だけど、言い訳をしたくなかったので頑張ろうと思うようになりました」

兄弟で釣りをしているよしださん(一番手前)(写真:よしださん提供)
兄弟で釣りをしているよしださん(手前)(写真:よしださん提供)

5年生からはSAPIXから変えて希学園に通い始めたよしださん。中学受験では、優先度の高かった開成や海城には合格できず、第3志望だった巣鴨中学校・高等学校に真ん中くらいの成績で合格できたそうです。

巣鴨中入学式
巣鴨中入学式(写真:よしださん提供)

勉強ができなくなった高校時代

中学校に入ってからはより勉強を頑張ったよしださんはその努力の甲斐もあって、2年生の頃には学年250人中30番くらいの成績になり、3年生になると模試の数学で学年4位になるくらい数学に力を入れていました。

中3のとき数学で学年4位だった模試(写真:よしださん提供)
中3のときは模試の数学で学年4位だった(写真:よしださん提供)

将来は頭の良い人になりたいという思いがあり、漠然といい大学に入っていい企業に勤めたいと考えていたよしださん。しかし、高校に上がるタイミングで彼の中で2つの大きな転機があったと語ります。

「1つ目は、価値観の変化です。それまで勉強一本でやってきたのですが、自分の中で『ちょっと違うな』と思うようになりました。もう1つは、スマホゲームにハマったことが大きいです。うちは厳しめの家庭で、『ゲームは悪いものだ』という教えをされてきていたので、ゲームを買ってもらったことがあまりありませんでした。ですが、高校に上がるタイミングでスマホを買い与えてもらったので、それからは徹夜でゲームをやるような生活になり、高校の3年間はほぼ勉強をできなくなってしまいました」

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