「早慶までなら努力でいける」MARCH以上の大学進学者がいない家庭に育った彼が8浪で慶應薬学部に合格するまで

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この年も前期で東京工業大学に出願し、滑り止めで慶應義塾大学の薬学部、東京理科大学の薬学部を受験します。

東京工業大学の入試では数学での計算ミスが響き最低合格点から65点差の不合格だったものの、無事慶應義塾大学と東京理科大学に合格して、ついに8浪で慶應義塾大学に進学する決意をしました。

早慶までなら、努力でもいける

受験を終えて、「もっと早く滑り止めの学校を受けたら良かったなと思いました」と語ったよしださんは現在、慶應義塾大学の1年生。

浪人して良かったことを「自分は大したことないと気づけたこと」、頑張れた理由を聞くと「中学生のときの頑張っていた自分のおかげ」と答えてくれました。

「いい意味で、人間には才能というのがどうしてもあるんだなと感じることができました。ただ、上のほうの大学を目指したからこそ、今の大学までたどり着けたというのはあるかなと思います。自分は大したことないですが、中学校までは勉強を頑張っていたので、人生で一回でも頑張っていたことが励みになっていました。『過去の栄光』という言葉は、あまりいい意味では使われませんが、そのおかげで頑張れるのであればいいことだと思います」

「浪人して謙虚になることができた」と語るよしださん。将来は、教育業界で勉強がわからない人に教える活動をしてみたいと考えているそうです。

「最近、『親ガチャ』の存在がよく言われていますが、身内に学力が高い人がいないと、受験をするうえではどうしても不利になってしまうと思います。でも、そのような状況でも勉強を続けるべきだと考えています。主観ですが、自分が慶應に行けたように、早慶までなら、努力でもいける範囲なのではないかと思うんです。

僕の家族や親戚を全員含めてもMARCH以上の大学に合格したのは僕が一人目でした。誰だって、やればできる、頑張れるということを自分の属性や、これからの勉強を通して伝えていければと思っています」

「高学歴」になるために8浪をして慶應義塾大学に入ったよしださん。

自身がこれまで努力して築き上げた経験を、これからは似たような境遇の人たちのために生かしていくのだろうと思いました。

教訓:誰だって頑張れば、それなりの結果は出る
濱井 正吾 教育系ライター

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はまい しょうご / Shogo Hamai

兵庫県出身、1990年11月11日生まれ。「9浪はまい」のニックネームでTwitterやYoutube、テレビ出演などを行っている。大阪産業大学経済学部経済学科に入学後、龍谷大学経済学部現代経済学科に編入学し、卒業。 高校時代にいじめを受けたことから、いじめっ子を社会的に偉くなって見返したいと思い、在学中から仮面浪人として受験勉強を4年間続ける。大学卒業後、証券会社に契約社員として就職したが10日で自主退職、同月中に配置薬会社に再就職。昼は会社、夜は予備校という生活に。同社退職後は受験勉強に専念し、9浪で早稲田大学に一般受験で合格し、2018年に教育学部国語国文学科入学、2022年卒業。現在はカルペ・ディエム所属。

Facebook: https://www.facebook.com/shogo.hamai/
 

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