「この作業を明日までにやってほしい」徹夜確定・・・「できません」はNG、コンサル出身者から学ぶ上手な立ち回り方

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わかっているのに言わないというのは、個人の感情の関係では好ましい場合もありますが、仕事においては、逆に不誠実ととらえられることのほうが多いのです。

ストレートに話をすると、空気が読めない、と言われることもあります。けれども、それでもストレートに話したほうが、結局は信頼を得ることができます。

もちろん、利害が対立している相手との交渉といったような、一方が得をして、一方が損をするもの(これをゼロサムゲームと呼びます)においては、ごまかしたり、はぐらかしたり、噓をついたり、そういうことが効果的なこともあるかもしれません。

交渉のコミュニケーションの本などでは、そういうゼロサムゲームで有効な策が多く提示されていることでしょう。けれども、実際の仕事の場面では、お互いが協力して、1+1が3になるような結果を出す人のほうがやはり評価されます。

同じ利益を追求しようとしている者同士ですから、率直にものを言い、駆け引きをしないほうがうまくいくものです。

できないときは、できる方法を提案する

ムリな作業を依頼された場合でも、端的に答えることが大切です。

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上司から、「この作業を明日までにやってほしい」と依頼があったとします。やらないといけないことはわかっているし、できないことはないけれども、間違いなく徹夜になるような無茶な指示だったとします。あなたならどう答えますか?

まず、そんな指示への不満から入りますか?

質問に答えるということは、イエス・ノーをはっきり言うことです。

たとえばこんな答え方はどうでしょう。

「はい、できます。ただし、1人ではボリューム的に無理です。手伝ってくれる人が1名いれば、2人で協力して終わらせることができると思います」

この言い方なら、クリアかつ、仕事が前に進みそうです。言い訳がましくありませんし、上司も、じゃあヘルプを頼もう、という考えになるでしょう。

上司の目的は、あくまでも仕事を前に進めることだからです。

できない依頼だと思った場合でも、できる方法を模索して提案することで、建設的な話し合いをすることができます。

大石 哲之 作家・コンサルタント

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おおいし てつゆき / Tetsuyuki Oishi

1975年生まれ。慶應義塾大学卒業後、外資系コンサルティングファーム、インターネットスタートアップ・エグゼクティブサーチファームの創業などを経て、現在は海外に拠点を移し、投資家としてプライベートな活動を行っている。著書に『3分でわかるロジカル・シンキングの基本』(日本実業出版社)、『過去問で鍛える地頭力』(東洋経済新報社)など20冊以上。

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