東武9000型「ステンレス車体に茶色の帯」の元祖 東上線の地下鉄直通用、少数派だが大きな存在感

✎ 1〜 ✎ 66 ✎ 67 ✎ 68 ✎ 69
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

すでに引退した試作車の9101編成は、東武の車両では一般的に側面の真ん中にある行先・種別表示器が車両の端にあったほか、屋根上には1両当たり4つの冷房装置が個別に並んでいた。量産車は表示器が車体中央にあり、冷房装置は台数こそ4つで同じだが、一体のキセ(カバー)で覆われているため1つに見える。

9101編成
朝霞―和光市間を走る9101編成。側面の中央に行先表示器がない(写真:東武鉄道)
東武東上線9000型
9000型量産車の側面。屋根上に4台の冷房装置があるがカバーされて一体に見える(記者撮影)

そして93年に登場した最後の編成、9108編成は、側面のコルゲートがない。ステンレス車両の製造技術が進化し、当時はすでにコルゲートのない車両が一般的になっていたためだ。

初採用の新機軸を盛り込んだ試作車、その結果をフィードバックした量産車、そして技術の進化を反映した最後の編成と、9000型は時代の変遷を映した車両といえる。

この記事の画像を見る(65枚)

「副都心線直通」で大きな変化

登場からすでに40年近くが経った9000型だが、外観で車両形式がわかる鉄道ファンは別として、一般の利用者はそれほどのベテラン車両だとは思わないかもしれない。現在走っている7本、9102~9108編成は車内を大幅にリニューアルし、一見すれば新型車両と大差ないからだ。

東武東上線 9000型 車内
車内はリニューアルされ、近年の新車と変わらない雰囲気(記者撮影)
【写真】リニューアル前の車内。懐かしい緑色のシートだ
次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事