1970年から高野線に導入された6100系(現・6300系)は、前面の“顔つき”こそ6000系に似ているが、側面を見るとドアが両開き式という違いがある。側面の窓も6000系の「2段上昇式」に対し「1段下降式」に変更されている。
6000系は85年以降、更新工事が進められ、冷房装置の搭載で重量が増すため「パイオニアIII」という外側ディスクブレーキを採用した台車も別形式に交換された。特急用を除いた同社の現存車両の中で唯一、側面のドアが両開き式でなく、片開き式という特徴がある。
片開きドアならではの苦労も
運輸車両部検車区千代田検車の小川愼一担当区長は「故障したドアを修理のために車両から取り外して運び出す際、怪力で知られた同僚でも苦労するくらいで『こんなに重たいんやな』と思った」と語る。
ただ、オールステンレスのため車体自体にメンテナンスの手間がかからず、若手にとっては整備の基本が学べる教科書のような存在だという。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら